photo by pennstatelive
決して経済学が専門でもないですし、経済学を真面目に勉強なさってる方にとっては相当ひどいまとめ内容かもしれませんが、政策研究大学院大学の安田洋祐先生のご講演を聞く機会があり、今回のノーベル経済学賞を受賞した米カリフォルニア大学ロサンゼルス校のロイド・シャプレー氏(Lloyd Shapley)と米ハーバード大学のアルビン・ロス氏(Alvin Roth)の研究テーマである「マッチング理論」について、学ぶことができました。このマッチング理論は、様々な分野に応用されているようで、中でも医師の臨床研修における受入側の病院と医師のマッチングに関しては日本でも応用されているようです。あとは、周波数オークションであったり、学校選択制、Googleのadwordsなど、かなりの実践例があるそうです。
ニュースサイトなどで、男女のマッチングについて研究した、という情報だけが一人歩きしていてどうにもこうにも具体的には知ることがなかったのですが、今回のご講演で、ちょっとだけわかった気がしました。
AFP通信のニュースによれば
■最も良い結婚相手を決めるには
まず第1ラウンドで、男性全員が自分が最も妻にしたいと思う女性にプロポーズする。複数の男性からプロポーズを受けた女性は、そのうち1人の男性のプロポーズを受け入れる。1人の男性からだけプロポーズされた女性もそのプロポーズを受け入れる。誰からもプロポーズされなかった女性は次のラウンドを待つ。
次に第1希望の女性にプロポーズを断られた男性たちが第2ラウンドへ進み、第2希望の女性にプロポーズする。第1ラウンドですでに他の男性のプロポーズを受け入れている女性も、独身として第2希望の女性に含めることができる。
こうして男性たちの希望リストが最後の女性に至るまで、この手順を繰り返す。途中、女性のほうは前のラウンドでプロポーズを受け入れていても、次のラウンドでプロポーズしてきた男性のほうが自分にとって好ましければ、前の婚約を解消できる。最終的に全員がパートナーを獲得する。
ということだそうです。このメカニズムのことをGale-Shapleyメカニズムというそうです。ノーベル賞を受賞したShapley氏の名前ですね。そしてこの最後の状態を、安定マッチング、というそうです。つまり、Gale-Shapleyメカニズムを使えば、安定マッチングを見つけられる、ということ。
………よーくわかんないですね(笑)
ということで、この男女ペア、というものを、研修医と、研修医を受け入れる病院に置き換えてみましょう。研修医が何人かいて、それぞれが希望研修病院のリストを持っていて、受入側の病院も希望研修医順位を持っている、という状況を想像してください。なんと、医師臨床研修のマッチング協議会がウェブサイトにてGale-Shapley(GS)メカニズムにて、どのようにマッチングが行われるをわかりやすーいFlashアニメーションで紹介しています!ぽちぽちやっていれば、あなたもマッチング理論のメカニズムがわかる!ということで、こちら。(リンク先Flash注意)
聞いたレクチャーをとーっても乱暴にまとめると
1:「マッチング理論」は様々な好みを持つみんながハッピーになるための理論
2:「安定マッチング」とは絶対に他のペアに邪魔されない、みんながみんな最適なパートナーとくっつける状態
3:どんなマッチング問題でも常に1つはこの「安定マッチング」が存在し、これを見つけるのに使われるのがGale-Shapleyメカニズム
ということでしょうか。
うむ、勉強になりました。
上の説明だと、
返信削除「なぜ邪魔されないのか」とか
「『みんながみんな最適なパートナーとくっつける』の『最適』とはどういう意味か」(実際、この例だと男性より女性の方が自分の好みに近いパートナーを見つける事が出来る)
っていうことが良く分かんないですよね。
>Yukiさん
返信削除そうですね。なんで邪魔されないのか、という部分は(この記事だと言及していないのでわかりませんが)端的に言うと「全員が現時点以上のベストの組み合わせが存在しない」から、と言えるのではないかなと思いました。それが安定マッチングの定義のようなものらしいので…すみません、専門でもないので偉そうなこと言えないんですけれども。
「(実際、この例だと男性より女性の方が自分の好みに近いパートナーを見つける事が出来る)」という部分は本当にその通りで、こういったことを含め平等性や最適なものにするために研究を進めているらしいです。むずかしい。