先日のポストにも書いた通り、友人がテレビ出演したのですが、そのコーナーでは「無謀力」と題していました。その特集を見てから、妙な違和感を感じていて、ふと気づいてしまいました。
あぁ、大人たちは、新しい若者のいじめ方を見つけたのだな、と。
確かにビジネスプランもなく挑戦している学生は無謀かもしれないですし、舐めていると思われるかもしれませんが、それを露骨にあざ笑う編集を見て、あぁ、これって「意識高い系」学生が叩かれている論理と同じということに気づきました。
元来、「最近の若者は…」と若者を叩く風潮が強いのは、このブログを2年くらい前にはじめてすぐに書いてみた記事の通り。
従来は、
「最近の日本の若者は内向きだ。無気力で無関心。これだから最近の若者は…。」
でした。実際に本当にそういう時期があったのかもしれませんが、しかしながら、リクルートが発表しているように、統計値だけ見ると近年はそこまで内向きではない。結構海外に出ている人も割合増えているという事実が明らかになってきました。なので、大人はこういう批判の仕方へと叩くポイントを変えてきました。
「最近の日本の若者は内向きでなくなってきて外向き志向だ。しかし無知で無能、ゆえに無謀。これだから最近の若者は…。」
と、若者の能力そのものを叩いているのです。
それに、内向きだ!と叩いていた「意識」も、意識を変えて外へ出てみりゃ「無謀だ!」という。どうしろと(笑)
先ほど「意識高い系」を叩くのと同じ論理だと書きました。意識高い系が叩かれるのは、個人的には「意識だけ高いから」だと思っています。つまり「能力がないのに意識だけ高いなコイツ…」ということで叩かれている。構造としては、「若者の意識だけを叩くのではなく中身を叩く」という点で、同じではないでしょうか。
自分は結構世間的に見ると意識高い系(といってもあんまり個人的には外向き志向ではないんですが…。。。)だと思うんですが、結果も出ていないし判断できないのに、こうやって一般的に「若者は無能」と言われるのは、どうにも腑に落ちないところがあります。まぁ、本当に僕らは無能かもしれないんですが…。でも、根拠なく大人はついに僕らを無能と言い始めたのだ。めちゃくちゃや。
といっても先輩方が若者を批判する気持ちはわからなくもないです。僕も大学生を数年やってきて後輩ができましたが、彼らにもたまに「おいおい」と思うこともあります。だから、そう思われないように、若者は先達に耳を傾けて、分をわきまえながら、先輩方を敬い学ぶ。謙虚な姿勢で行動に移す。でも意識は高く。そして先達に応援してもらえるような人間になる。(「意識高い系(笑)」はこの謙虚さが圧倒的に欠如しているのでは…。。。)著作がかなり読まれている瀧本哲史さんの「武器としての交渉思考」にも、「エスタブリッシュメント層を味方につける」といったことが書いてありました。
事実、高校生向けサマースクールH-LABの運営は黒川清先生をはじめとするアドバイザーの方々のご支援なしには、実現することはできなかったのは間違いありません。
逆に先輩方は…若者を応援してください(笑)能力がないのは当たり前じゃないですか…だから色々と教えてください。面倒みてくださいお願いします。
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