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2013年1月31日木曜日

【書評】君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!? 特別編

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ラーメン凪 台湾店By Kaba

個人的に「意識高くて面の皮が厚い中年元国会議員」と思い込んでいる田村耕太郎氏の著作『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!? 特別編』。ゴマブックスから電子出版されていたという事実も相まってしばらく敬遠していたものの、彼のツイッター上での巧妙なステマ、Kindleストアで300円という格安であったことなどから、購入を決定。本屋で売っているものの抜粋版の模様?。内容は、9割以上がインタビュー。彼の意見は1割未満。しかしなぜゴマブックスから出版したのかが非常に気になる。書籍版の『君ワク』はマガジンハウスから、他の彼の著作は中経出版から出ている…のはなぜだろう。揉めたのだろうか(汗)

読んでいてびっくりしたのだけれども、インタビューされていた人々の中に、数人友人がいました。知らなかった…。
ということなので、この本の内容は彼がインタビューしたものではあるけれども、彼の評論というよりかは単なるインタビュー集と思って読むのが良いでしょう。(これは「Kindle特別編」だからだと思います。)

内容はとても面白いです。さすが、彼自身の素晴らしい経歴もあってか、そのつながりで面白い若者(僕らから見れば同世代あるいはそれ以上)をインタビューして掲載してくれています。いや、面白いです。こんなことやってる人が世界にいるんだなぁと。

本の中では終始「こんなすごい若者が世界にはいるんだよ。いやいや、全く日本の未来は明るい!」というトーンで、「全く最近の若者は…」というタイプでは全くありません。ただ、賞賛ばかりなのがやや気になるところです。賞賛しながらも、彼自身色々な人を見てきているのだから、こういうところは問題だとか批評ももう少し入れてほしいなと思いました。それが彼自身のバリューでもあるのだろうし…。というか、賞賛もあまりしていないか…。あくまでインタビュー集。物足りなければ書籍版を買ってくれということでしょうか。

面白かったのは、ラーメン凪の世界進出について(今日の写真)。新宿ゴールデン街のとーっても小さな名店ですが、海外進出しているとは知りませんでした。今は支店もたくさんありますが。しかしいついっても並んでるんだよなぁ、このお店。ラーメン屋からハーバード生まで取り揃えたジャンルの広さはこの本の強みで、掲載する人のチョイスに関しては田村氏グッジョブ。

ちなみに…
彼は「私が書いた二つの書籍『君はこんなわくわく世界を見ずに死ねるか?』と『君は世界を迎え撃つ準備ができているか?』がハーバードに願書が増えたことに10%くらいは貢献したと思います」と非常に自画自賛をしていますが、これが出版されてからの期間で出願を決めて実際にSATやTOEFLのスコアで満足の行く結果を出した高校生がいたら是非ともお目にかかってみたいところで、たぶん10%も貢献してないと思うよとマジレスをしてみたくなった。しかし彼の言う「流れは変わりつつあるのではないか?」というのは同意です。H-LABを見ていても、高校の後輩を見ていても、内向き志向ではなくなっていると僕も思います。(2011年のH-LAB参加者の合格実績は、日米共に、すごいぜ。)

300円だし買ってみてもいいんじゃないんですかね、という感想。

あと書評っていう名前はおかしいですね。読書感想文ですね。

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